前回に引き続き、金川顕教さんのYouTube図書館から『【9分で解説】ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則 後編(ジム・コリンズ / 著)』を紹介したいと思います。
偉大な企業11社を徹底的に分析したら7つの共通点が見つかったという話でした。前編では7つのうち2つについて詳しく解説されています。まだ前編を見ていない方はぜひ前編を見てからこちらをご覧くださいね。
では後編の内容です。
第4章、最後には必ず勝つ。これは共通点の3つ目「厳しい現実を直視する」ということについて書かれています。ストックデールの逆説を意識することが大切とのこと。ストックデールの逆説というのは、ベトナム戦争で捕虜となり8年間の捕虜生活で20回以上の拷問を受け、いつ釈放されるか見込みがたたない状況を生き抜いたジム・ストックデール将軍に由来しています。彼が生き延びることができたのは、収容所から出られる・最後には勝利するという確信を失わなかったこと、だけど自分の置かれている厳しい現実の中で最も厳しい事実を直視することも忘れなかったからだそうです。逆境に陥った時、楽観視している企業はダメになります。最後には必ず勝利するという確信を持ちつつ、厳しい現実をきちんと受け止めている企業が逆境を克服することができるそうです。
厳しい現実を直視するためには、上司が真実に耳を傾ける機会が必要です。
きちんと話ができるいい組織づくりをするためのポイントが4つあります。
1つ目は答えではなく質問によって誘導すること。上司が部下と話すとき、すぐに答えだけを教えるのではなく部下に自分で考えさせることが大切です。2つ目は対話と論争を行い、強制はしないということ。企業の方針を決めた後でも従業員が意見を言えるような機会を作る、参加型の形を整えることが大切です。3つ目、解剖を行い批難はしないこと。失敗について分析することは大事だけど、責任の所在は追及しないことが大切です。4つ目は入手した情報を直視できない情報に変える「赤旗」の仕組みをつくること。
第5章は単純明快な戦略、ハリネズミの概念についての話です。ハリネズミは自分を外敵から守るためにハリを広げるというたった1つの方法しか持ちませんが、それが大事なんです。成功するためには1つに特化した方が良いようで、自社が世界一になれる部分、お金になる部分、情熱をもって取り組める部分が重なっているところに集中するべきだということでした。
第6章は人ではなくシステムを管理する、規律の文化についての話です。偉大な企業に飛躍した企業は、関係のない事業には進出していません。関連のない買収や合併もしません。自社に合わないこともしません。自社の特徴をしっかり把握し、そこを伸ばせることに注力しているということですね。逆に5章でふれたハリネズミの概念(3つの円が重なる部分=自社の強み)を理解できていない企業は業績が低迷してしまいます。
第7章は新技術にふりまわされないことについて。技術の流行には乗らず、慎重に選んだ技術を利用することで先駆者になることができるという話でした。
第8章は劇的な転換はゆっくり進む、弾み車の話です。外部からみたら劇的で革新的な変化でも、内部からは日ごろからコツコツと積み重ねてきただけのこと。日頃の積み重ねが大事だということです。ハリネズミの概念に基づいて前進することで巨大で重い弾み車を回転させることができ、逆にハリネズミの概念を理解できないまま手当たり次第にやっていれば業績はどんどん悪化していくということでした。
以上がこの書籍の内容です。やっぱり難しいですね(笑)。動画の最後にまとめがあるので、そこをしっかり見ると分かりやすいかと思いますが。書籍は分厚く金川顕教さんも難しいと言うくらいです。でもこの中から1つでも2つでも自分の中で大事だと思う見つけ、自分の中に落とし込んでいくことが大切だということでした。
後編の中では第5章のハリネズミの概念の部分がとても大事だなと感じました。企業も人も自分のウリをしっかり理解している人が強いですよね。ブレない芯をもっているかどうかが大事だと感じました。芯を太く強く出来ることに注力することが飛躍に繋がるんですね。
難しいですけど起業家だけでなくビジネスマンとしても大いに参考になる書籍だったと思います。理解できるまで繰り返し視聴したいと思います。
GOODからGREATに飛躍するための7つのポイント、ぜひチェックしてみてくださいね。
『9分で解説】ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則 後編(ジム・コリンズ / 著)』をYouTube図書館で見る!