【9分で解説】売れるもマーケ 当たるもマーケ — マーケティング22の法則 前編(アル・ライズ , ジャック・トラウト/ 著)

今回はYouTube図書館の動画の紹介をしたいと思います。視聴したのは『【9分で解説】売れるもマーケ 当たるもマーケ — マーケティング22の法則 前編(アル・ライズ , ジャック・トラウト/ 著)』、前編と書いてあるのでもちろん後編もあります。書かれている22の法則どれも重要なため、全てを解説してくれるということでした。まずは前編についてのまとめと感想を書きたいと思います。

マーケティングの世界では、とてもよくできた計画でも効果が上がるとは限りませんよね。それは一流企業でも同じことで、実際にIBMやゼネラルモーターズでもマーケティングの問題を抱えたことがありました。
しかしマーケティングには22個の不変の法則があり、それらの法則は市場における成功と失敗を左右します。しっかりと理解して今の仕事に活かせるようにしましょう。

1章:一番手の法則
マーケティングとは自社製品が他社製品より優れていることを顧客に納得させることだと思っている人が多いが、それは間違いだそうです。この書籍では「マーケティングとは先頭をきれる分野を創造すること」だと説明されています。市場をリードするブランドというのはほとんどが顧客の心に最初に入り込んだブランドで、これを超えることはできないとのこと。コンピュータならIBM、コーラならコカ・コーラというように一番手になることで一位になることができるという法則です。
2章:カテゴリーの法則
あるカテゴリーで一番になれなかったら、一番になれる新しいカテゴリーを作ればいいとのことです。
3章:心の法則
市場に最初に参入するよりも、顧客の心の中に最初に入り込むことが重要。多くの起業家はこの法則で躓いていて、新しいアイディアをどう顧客の心の中に吹き込むか印象付けるかをしっかり考えないといけないということでした。
4章:知覚の法則
マーケティングは商品の戦いではなく、知覚の戦いと言われているそうです。顧客の心の中の知覚というのは、例えばハーレーダビッドソンと言えばオートバイのメーカーだし、コカ・コーラ社は清涼飲料水の会社だと誰もが認識していると思います。顧客から見るその会社のイメージ、知覚がビジネスには大きく影響するということでした。
富士フィルムがサプリを出したりしていましたが、富士フィルムのようにこの会社がこれを作るのか!?と思うようなことがありますよね。マーケティング的には成功しているんでしょうか…ふと疑問に思いました。
5章:集中の法則
マーケティングにおける最も強力なコンセプトは、見込み客の心にただ一つの言葉を植え付けること。会社は顧客の心に一つの言葉を植え付けると成功すると言われています。特に一番手の企業はそのカテゴリーを象徴する言葉を植え付けやすいと言われています。先日『スティーブ・ジョブズの驚異のプレゼン』という書籍の中で、彼は一つの商品を70文字以下の短い言葉で的確に表現することを意識していたと学びました。iPodを発売するときは「1000曲をポケットに」というヘッドラインが使われていました。彼のこうしたヘッドラインはこの集中の法則の成功例と言えるのではないでしょうか。
6章:独占の法則
言葉は独占しているので、競合他社が既に使われている言葉を使用したとしても成功しません。いったん固まった大衆の心を変えることはできないという法則です。
7章:はしごの法則
顧客の心には購入する商品のカテゴリー毎にはしご(=序列)が存在します。採用すべき戦略は自分がはしごのどの段にいるかによって決まる。だからマーケティングを仕掛ける前、ビジネスを始める前には自分がはしごのどの位置にいるのかを把握することが大切です。
8章:二極分化の法則
長期的に見れば市場は2つに分かれるという法則です。一般的には古くから信頼されているブランドと興新ブランドの戦いになり、三番手は維持が難しいという傾向があるそうです。つまり既に2大ブランドがあるようなカテゴリーに新規参入することはやめた方がいいし、もし2番手と言えるブランドがないのであれば挑戦する価値はあるかもしれませんね。
9章:対立の法則
ナンバー2を狙っている時の戦略は、ナンバー1の在り方によって決まるということ。どんなに一番手の企業が強大だとしても、逆転のチャンスは0ではありません。そのためには一番手の企業の強みは何かしっかりと分析し、決して相手の上にいこうとしないことが大事だということでした。相手と競争するのではなく、自分たちとの差別化をしっかりすることがマーケティングを成功させる上でのポイントだということでした。

以上が前編の内容でした。
個人的に3章の心の法則と9章の対立の法則が印象に残りました。
市場に一番に参入することができても、顧客の心の中に入り込むことができなければ意味がないと理解しました。いい商品を作るということも大切だけど、どうやったら顧客の心に印象付けることができるかを意識しなくてはいけないですね。いいものだから売れるというわけではなく、売り方がとても大切だとわかりました。
また、競合相手の上をいこうとしないことが大切だという話は少し驚きがありました。相手を分析することで自分との違いが何かを見出し、その違いを自分の強みとして売り出すこと。
こうしたマーケティングの話は自分自身のブランディングにも応用できることですね。
相手にはない自分の魅力をしっかり相手に伝わるように発信することがビジネスでは大切なことだと思います。とても勉強になりました。後編もまた紹介したいと思います。

『【9分で解説】売れるもマーケ 当たるもマーケ — マーケティング22の法則 前編(アル・ライズ , ジャック・トラウト/ 著)』をYouTubeで見る!