今回も金川顕教さんのYouTube図書館の動画を紹介したいと思います。今回見たのは『【13分で解説】ベストセラーの値段 お金を払って出版する経営者たち(水野俊哉 / 著)』という動画です。この本を書いた水野俊哉さんは、ベンチャー起業家、経営コンサルタントとして多くの企業経営に関わりながら世界中の成功本やビジネス書を読んで来たそうです。近年は富裕層の思考法やライフスタイル、成功法則を広めるため執筆活動もされているとのこと。その中の1冊が今回金川顕教さんの解説するこの書籍なんですね。
出版についての書籍は以前も解説動画を紹介しました。(『【17分で解説】本を出したい人の教科書 ベストセラーの秘密がここにある(吉田浩 / 著)』)
金川顕教さんにとって出版というのは、3つある人生でやってよかったことの1つなんだそうです。ちなみに他の2つは起業と海外旅行とのことです。
以前の解説動画では、「人間は一生に1冊は本を書きなさい」という哲学者の言葉もありました。既に30冊以上の書籍を出版されている金川顕教さんにとって、本というのはとても大切なものだといいます。出版というものは身近なものではないかもしれないけれど、いつか自分でビジネス書や自己啓発書を書きたいと思って動画を見たり書籍を読んだりして勉強することはとてもいいことではないでしょうか。
では、内容についてまとめや感想を書いていきたいと思います。
1章は出版業界に未来はあるのか、ということが書かれています。現在出版業界は不況だと言われています。40代の編集プロダクション勤務で手取りが15万程度というという例もあるようで、正直そこまでひどいとは思っていなかったので驚きました。出版すると印税ががっぽりもらえるという印象がありますよね。でも、ビジネス書の作家が印税で稼ぐ時代は終わってしまったといいます。年に10万部売れたら1000万程の印税が入りますが、活字離れの進んでいる今ではなかなか難しいもののようです。金川顕教さんは毎月1冊出版をして印税が1000万ほどあるようですが、ビジネス書の著者は年に4冊出しても新卒社員と同等の稼ぎしかないと言われているそうです。
では本や出版に魅力はなくなってしまったのかというと、そういう訳ではありません。最近では印税のために出版するのではなく、ビジネスを伸ばすためのツールとして出版をする経営者が多くいるのです。企業ではなく社長個人をブランディングするために「投資」として出版が選ばれているようなのです。
現在のビジネスはリアルとネットが絡んでいかないと生き残れないようになっています。金川顕教さんはリアルとネットを融合させるためのものでリアルにある最強のツールが本の出版だと考えています。これからの時代は、自分の信用や価値を得てポジションを確立するために経営者は出版を投資対象として意識することが大切だということです。
2章は投資としての出版ビジネスについて書かれています。本を1冊出版すると、その道のプロとか専門家として見られ、信用を得やすくなります。お客様がお金を落とすのは信用出来る人のところです。自分が客の立場でも信用できない人からは何も買いたくないですよね。CMに高感度が高い芸能人を起用するように、ハロー効果と言って人は物事を判断するときに対象物に対して後光を感じ取ると、対象の印象を歪めてしまう性質があります。このハロー効果はいろいろなビジネスで活用されています。経営者は出版をすることによってハロー効果を生み、自分のメッセージを強くすることができるのです。
出版マーケティングを行うべきビジネスが5つ挙げられています。不動産業、コンサルタント業、セミナービジネス、ウェブビジネス、士業の5つです。また、上場していないベンチャー企業の経営者も求人のために出版するのもいいかもしれません。金川顕教さんは優秀な人材の求人目的もあり出版をされたそうです。
3章は作られたベストセラーたちについて書かれています。2005年に「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」という書籍が160万部のベストセラーとなりました。この書籍は、著者が1000万円かけて新聞に公告を出しベストセラーにしたそうです。この事例からベストセラーというものは作れるものだと認識されるようになりました。お金をかけて売るのは汚いという考えが、マーケティング戦略として当然だという考えに大きく変わっていったのです。ちなみに1000万円というのは広告費として高くない金額だそうですよ。
4章はベストセラーの作り方「出版のやり方編」です。出版には商業出版と自費出版の2つの方法があります。ビジネスを広めるために出版するのなら制作コストを全て出版社がもってくれる商業出版を選びましょう。商業出版のメリットは費用の面だけではありません。書店に書籍が流通するので、今まで自分たちのビジネスや社長を知らない多くの人に見て貰う機会が増えます。また、書店にずっと自分の場所を確保するために年に2回は出版を続けることがお勧めということでした。
もし本を書くことに抵抗があったとしても、自分で書く必要はないので安心してください。今では音楽でも漫画でも書籍でも分業制で作品を作っています。ホリエモンこと堀江貴文さんも書籍を出していますが本人は書いていません。
信用できるコンサルタントと出会うためにも本を書いている著者との人脈をしっかり作り勉強することから始めるといいでしょう。
金川顕教さん自身も出版を経験しているので、経営者で出版を考えている人は金川顕教さんのLINE@へ連絡を入れたらアドバイスを頂けるそうです。
以上が解説動画のまとめです。
一般の方向けというより経営者やビジネスを始めた方向けのものかもしれません。
現在は出版の目的が昔と大きく異なっていて、自分の信用を高めたり認知度を高めたりするためのツールとして用いられることを知りました。
確かに出版するというのは身近ではない分、出版している人に対して無条件にすごいとか専門的知識を持っているんだと感じてしまいます。ビジネスではこうしたことを上手く活用することが大事だと改めて理解しました。
自分の生涯の中で出版することがあるかどうか、今はまだ分かりません。
出版に限らず、この解説動画ではハロー効果の活用やベストセラーの作り方などビジネスで活かせる技が紹介されていました。こうした学びを無駄にしないよう努力していきたいと思います。
『【13分で解説】ベストセラーの値段 お金を払って出版する経営者たち(水野俊哉 / 著)』をYouTube図書館で見る!