先日テレビを見ていたらメモリーアスリートという存在を初めて知りました。メモリーアスリートというのは、記憶力を競う大会「メモリースポーツ」に出場するような選手を指す言葉だと思います。メモリースポーツはイギリスが発祥で膨大な量の数や顔と名前、架空の年表を記憶した量や正確さ、記憶スピードを競う競技で、世界40カ国以上で様々な大会が開催されているそうです。中には記憶力を伸ばす専門の学校に所属しているメモリーアスリートもいるみたいです。世の中には知らない世界がたくさんありますね。
自分は子供時代は記憶力がとてもよかった方ですが、年齢と共に記憶力がどんどん悪くなってきたと自覚しています。日常生活に支障が出ることも多々あるので、記憶術とはどんなものかと久々に興味深く視聴した番組でした。
記憶術には場所法とか物語法、頭文字法というような手法があるそうです。
場所法というのは、自宅や実際にある場所、架空の場所や体の部位などどこかの場所を思い浮かべて、そこに記憶したい対象を置く方法だそうです。これだけ言われてもなかなかピンと来ないかもしれません。テレビでメモリーアスリートの方が言っていたのは、大型ショッピングモールの入口から順にある店舗を複数思い浮かべて、記憶する対象のイメージと店舗を結び付けて覚えるというようなことだったと思います。人間は場所に関する記憶を覚えやすいと言われています。大量のものを記憶するために引き出し一つに一つのものを入れて引き出しの数を増やしていく、というイメージでしょうか。この引き出し、つまり「場所」をどのくらい用意できるかが重要なポイントのようです。この場所法が記憶術の王道の手法みたいです。
物語法は物語を考えてその話の中に記憶したい対象を時系列で配置して覚える方法です。この時作る物語は意味がめちゃくちゃでもよくてインパクトが強い方が記憶に残りやすいようです。
頭文字法というのは記憶したい対象の頭文字を取り出して覚える方法です。太陽系の惑星を太陽から近い順に「水・金・地・火・木・土・天・海」と言って覚えた人は多いのではないでしょうか。これが頭文字法の例として分かりやすいですね。
こういう記憶術を鍛えていけば52枚のトランプの並びを全て覚えて、シャッフルされた別のトランプを全く同じように並び替えることができてしまいます。ちなみに2018年2月時点の世界記録はなんと15.61秒!15秒でトランプ52枚の並びを全て覚えることができるなんて驚愕です…さすがに自分はこのレベルまで追求しようとは思っていませんが(笑)。
この番組を見て、人間のもつ力ってすごいなと改めて感じました。
また、一つのことに対し真剣に向き合って繰り返し訓練する姿勢は、ビジネスの成功者にも通じるものだと思いながら見ていました。
知識を記憶するということはどんな勉強をしていても必要なことだと思います。
本を読んだり動画を見たりいろいろな形で知識をインプットしたとしても、それをすぐに使えるように記憶しておかなければ意味がありませんよね。
金川顕教さんは圧倒的な知識を持っていながら、それを埋もれさせることなくフル活用されているように感じます。金川顕教さんは何かを記憶するとき、知識を覚えようとするのはやめて知識に強い印象を持つように心がけているそうです。これは立派な記憶術ではないでしょうか。
知識を持っていれば、人とのコミュニケーションの時や文章を書く時、アイディアを出すときにとても役立ちます。
引き出しの多さは武器の多さです。自分の武器をどんどん増やしていけるよう、金川顕教さんのように工夫して取り組んでいきたいと思いました。