今回は金川顕教さんのYouTube図書館『【9分で解説】売れるもマーケ 当たるもマーケ—マーケティング22の法則 後編(アル・ライズ, ジャック・トラウト / 著)』ということで前編に続いて後編のまとめと感想を書いていこうと思います。
10章:分割の法則
時間の経過とともに1つのカテゴリーは分割されていくというもの。例えばコンピュータで言えば大型コンピュータ、パーソナルコンピュータ、ノートパソコンというように分割されてきています。業界のナンバー1が存在を維持するためには、新しいカテゴリーに同じブランド名をつけてはいけない、新しいブランド名をつけましょうということでした。
11章:遠近関係の法則
マーケティング活動では長期的な効果が短期的な効果の正反対である場合があるということ。マーケティングの効果は数年後とか長い期間を経てから現れるので、長期的な見積もりをすることが大切だそうです。
12章:製品ライン拡張の法則
製品ラインつまり製品の種類をどんどん増やすことでマーケットシェアを拡大するという考え方がありますが、効果の上がる方法ではないという法則です。短期的には効果があるかもしれませんが、長期的に見るとシェアを落としてしまう場合があるので、むやみやたらに種類を増やせばいいわけではありません。
13章:犠牲の法則
何かを得るには何かを犠牲にしなければなりません。犠牲にすることの一つは製品ラインを減らすこと、もう一つはターゲット市場を絞ること。そうすることで売り上げを増やすことができるという法則です。
14章:属性の法則
あらゆる属性にはそれとは正反対の優れた属性があるものだという考えです。ナンバー1の企業の真似をし過ぎる傾向がありますがそれはよくありません。正反対の属性を探した方が有効なやり方だといえます。これは前編に出ていた9章の対立の法則とも関連のある法則ですね。
15章:正直の法則
顧客の心の中に入り込む一番効果的な方法は、自分のネガティブな面を認めることです。金川顕教さんの『稼ぐ話術 すぐできるコツ』という書籍でも、自分の失敗談を話すことがビジネスでは大事だと書かれています。ネガティブな面を認め、ポジティブな要素に変えることを意識しましょう。
16章:一撃の法則
各々の状況においてはただ一つの動きが重大な結果を生みます。ゼネラルモーターズのあるアメリカ市場で、トヨタや日産ホンダなどの日本の自動車メーカーは「低価格の小型車」を売りにし、ドイツのメルセデスは「高級車」を売りにしてともにシェアを伸ばしていきました。このように競合他社に対抗するなら1ヵ所の弱点に対して攻撃力を全て集中した1回きりの大胆な攻撃をすることが重要ということでした。
17章:予想不能の法則
将来を予測することはできないけれど、トレンドをつかむことはできるという話。トレンドを上手くつかむことができれば成功できます。
18章:成功の法則
18章からは補足的で自己啓発的な内容になっているので金川顕教さんが軽く解説しています。成功の法則というのは、成功は傲慢に繋がって、それは失敗に繋がるという教えです。驕れるものは久しからずというやつですね。常に自分を顧客の立場においてより良いものを追求する姿勢でいることが成功に繋がるということです。
19章:失敗の法則
失敗は予期することもできるし、受け入れることもできるという話です。早いうちに失敗を認め、損害を食い止めることが大事です。悪あがきはやめましょうということですね。
20章:パブリシティの法則
マスコミに報道されている内容は、実態とは異なる場合があるという話です。マスコミの話を鵜呑みにしてはいけませんね。
21章:成長促進の法則
成功するマーケティング計画というのは流行の上に築かれるのではなくトレンドなんだという話です。
商品への需要を長く維持する方法は、需要を完全に充たさないこと。バービー人形は他の分野で大々的に商品化しなかったのでおもちゃ業界では長期的なトレンドになりました。今は鬼滅の刃がとても人気がありますが、関連商品がとても多いですよね。流行に乗って他の分野でも商品を出していますが、これがトレンドになるかは…ですね。
22章:財源の法則
いいアイディアがあっても資金がなければ成功させることはできません。広告を出すなど顧客の心の中に入っていくには資金が必要だということです。スティーブ・ジョブズも彼の素晴らしいアイディアだけで売れたわけではなく、ある会社が9000万出してくれたから成功することができたそうです。
以上が後編の内容です。犠牲の法則は金川顕教さんの書籍でもよく書かれています。成功するためには楽しむ時間を我慢することが大事。成功した後にいくらでも楽しめるから結果が出るまでひたすら挑戦し続けることを教わりました。
15章の正直の法則で言われているように、自分のネガティブな面をどうポジティブな要素に転換できるかをしっかり考えたいと思います。
この書籍に書かれた22個のマーケティングの法則は経営方針に背くことがあります。
それでも経営陣を納得させマーケティングの法則を取り入れることで結果を出すことができます。この動画を繰り返し見て理解を深め、今の仕事に活かしていけたらいいですね。
『【9分で解説】売れるもマーケ 当たるもマーケ—マーケティング22の法則 後編(アル・ライズ, ジャック・トラウト / 著)』をYouTubeで見る!
タグ: 不変の法則
【9分で解説】売れるもマーケ 当たるもマーケ — マーケティング22の法則 前編(アル・ライズ , ジャック・トラウト/ 著)
今回はYouTube図書館の動画の紹介をしたいと思います。視聴したのは『【9分で解説】売れるもマーケ 当たるもマーケ — マーケティング22の法則 前編(アル・ライズ , ジャック・トラウト/ 著)』、前編と書いてあるのでもちろん後編もあります。書かれている22の法則どれも重要なため、全てを解説してくれるということでした。まずは前編についてのまとめと感想を書きたいと思います。
マーケティングの世界では、とてもよくできた計画でも効果が上がるとは限りませんよね。それは一流企業でも同じことで、実際にIBMやゼネラルモーターズでもマーケティングの問題を抱えたことがありました。
しかしマーケティングには22個の不変の法則があり、それらの法則は市場における成功と失敗を左右します。しっかりと理解して今の仕事に活かせるようにしましょう。
1章:一番手の法則
マーケティングとは自社製品が他社製品より優れていることを顧客に納得させることだと思っている人が多いが、それは間違いだそうです。この書籍では「マーケティングとは先頭をきれる分野を創造すること」だと説明されています。市場をリードするブランドというのはほとんどが顧客の心に最初に入り込んだブランドで、これを超えることはできないとのこと。コンピュータならIBM、コーラならコカ・コーラというように一番手になることで一位になることができるという法則です。
2章:カテゴリーの法則
あるカテゴリーで一番になれなかったら、一番になれる新しいカテゴリーを作ればいいとのことです。
3章:心の法則
市場に最初に参入するよりも、顧客の心の中に最初に入り込むことが重要。多くの起業家はこの法則で躓いていて、新しいアイディアをどう顧客の心の中に吹き込むか印象付けるかをしっかり考えないといけないということでした。
4章:知覚の法則
マーケティングは商品の戦いではなく、知覚の戦いと言われているそうです。顧客の心の中の知覚というのは、例えばハーレーダビッドソンと言えばオートバイのメーカーだし、コカ・コーラ社は清涼飲料水の会社だと誰もが認識していると思います。顧客から見るその会社のイメージ、知覚がビジネスには大きく影響するということでした。
富士フィルムがサプリを出したりしていましたが、富士フィルムのようにこの会社がこれを作るのか!?と思うようなことがありますよね。マーケティング的には成功しているんでしょうか…ふと疑問に思いました。
5章:集中の法則
マーケティングにおける最も強力なコンセプトは、見込み客の心にただ一つの言葉を植え付けること。会社は顧客の心に一つの言葉を植え付けると成功すると言われています。特に一番手の企業はそのカテゴリーを象徴する言葉を植え付けやすいと言われています。先日『スティーブ・ジョブズの驚異のプレゼン』という書籍の中で、彼は一つの商品を70文字以下の短い言葉で的確に表現することを意識していたと学びました。iPodを発売するときは「1000曲をポケットに」というヘッドラインが使われていました。彼のこうしたヘッドラインはこの集中の法則の成功例と言えるのではないでしょうか。
6章:独占の法則
言葉は独占しているので、競合他社が既に使われている言葉を使用したとしても成功しません。いったん固まった大衆の心を変えることはできないという法則です。
7章:はしごの法則
顧客の心には購入する商品のカテゴリー毎にはしご(=序列)が存在します。採用すべき戦略は自分がはしごのどの段にいるかによって決まる。だからマーケティングを仕掛ける前、ビジネスを始める前には自分がはしごのどの位置にいるのかを把握することが大切です。
8章:二極分化の法則
長期的に見れば市場は2つに分かれるという法則です。一般的には古くから信頼されているブランドと興新ブランドの戦いになり、三番手は維持が難しいという傾向があるそうです。つまり既に2大ブランドがあるようなカテゴリーに新規参入することはやめた方がいいし、もし2番手と言えるブランドがないのであれば挑戦する価値はあるかもしれませんね。
9章:対立の法則
ナンバー2を狙っている時の戦略は、ナンバー1の在り方によって決まるということ。どんなに一番手の企業が強大だとしても、逆転のチャンスは0ではありません。そのためには一番手の企業の強みは何かしっかりと分析し、決して相手の上にいこうとしないことが大事だということでした。相手と競争するのではなく、自分たちとの差別化をしっかりすることがマーケティングを成功させる上でのポイントだということでした。
以上が前編の内容でした。
個人的に3章の心の法則と9章の対立の法則が印象に残りました。
市場に一番に参入することができても、顧客の心の中に入り込むことができなければ意味がないと理解しました。いい商品を作るということも大切だけど、どうやったら顧客の心に印象付けることができるかを意識しなくてはいけないですね。いいものだから売れるというわけではなく、売り方がとても大切だとわかりました。
また、競合相手の上をいこうとしないことが大切だという話は少し驚きがありました。相手を分析することで自分との違いが何かを見出し、その違いを自分の強みとして売り出すこと。
こうしたマーケティングの話は自分自身のブランディングにも応用できることですね。
相手にはない自分の魅力をしっかり相手に伝わるように発信することがビジネスでは大切なことだと思います。とても勉強になりました。後編もまた紹介したいと思います。
『【9分で解説】売れるもマーケ 当たるもマーケ — マーケティング22の法則 前編(アル・ライズ , ジャック・トラウト/ 著)』をYouTubeで見る!